Columnコスト管理のポイント
コスト管理が必要なわけ
モノが余り、競合が増え、モノが売れない今、売り上げはそう簡単に上がりません。競合他社に勝つには、1円でもコスト=原価を 安くおさえて利益を出す必要があり、この原価は原価計算によって把握します。
特に製造業では、原材料を加工して完成品を作るので原価計算はとても複雑ですが、利益を上げて勝ち残るには、原価を下げる活動=原価管理をする必要があります。
コスト管理とは
コスト(原価)とは、製品1個を作るのにかかった費用のことです。これに生産数量を掛けて、材料費、労務費、間接費などを コストと呼ぶ場合もあります。
原価管理は、標準原価(あるべき原価)を設定して、実際原価(実際にかかった原価)を計算します。次にその標準原価と実際原価の差異を分析し、結果を経営者に報告して対策を講じます。
具体的には、調達価格を工夫したり、設計の変更、工程の改善などですが、こうしたコスト管理の活動を綿密に行えば、コストの低減につながります。利益の追求が企業の目的である以上、コスト管理はとても重要なのです。
製造業のコスト管理はなぜ難しい?
商品を仕入れてそのまま販売する小売業に比べ、製造業では原価計算が複雑なこと、生産形態によっても原価計算方法が異なること、製造や生産管理の知識と会計の知識の二つが必要であることから、非常に複雑です。
原価計算に使用する情報は、生産管理の情報にリンクする部分が多いため、生産と会計の知識をひと通りマスターしておかねばならないのです。しかし、コスト管理をひとたびマスターすれば、確実に利益のあがる会社を作ることができると言えるのです。