Column経営管理のための経営分析の方法
経営分析で企業の実態を把握する
企業を合理的に運営するために不可欠な経営管理ですが、それらを適切に行っていくためには、企業がその実態、特に業績や財務内容を把握しておくことが非常に重要です。
こうした経営分析を行うことは、その企業と利害関係を持つ人々への情報の提供や経営の意思決定を行う上で大変役立ちます。経営者はその重要性を認識し、実施していく必要があります。
経営分析における指標は決算書(財務諸表)の数値をもとにその企業の経営状況をわかりやすい形へと組みかえたものだと言うことができます。それは、言い換えれば財務諸表の標準化とも捉えられます。
三つの分析方法
財務分析には主に「収益性分析」「安全性分析」「効率性分析」の三つの手法が用いられます。
「収益性分析」
主に損益計算書の情報を用いて、企業の持つ利益を生み出すことができる力を、構造的な側面から測定する方法です。
「安全性分析」
主に賃借対照表の情報を用いて、企業の負債あるいは資本の構成が安定したものかどうかを測る方法です。資本的な安定性や余裕度を測る方法であるため、企業が倒産する危険度を示す指標ともいえるものです。
「効率性分析」
主に損益計算書と賃借対照表の情報を用いて、同じ売上高を上げるため、投入または拘束されている資金をどれぐらい減らすことが出来ているかを分析する事でその企業の資金的な効率性を測定する方法です。
業種によって指標の値は大きく異なるため、同業他社の財務指標と比較することで、自分の企業の特徴をより詳しく洗い出すことが可能になります。